監督・脚本 杉田 協士(すぎた きょうし)
1977年、東京生まれ。立教大学在学中より篠崎誠監督に師事。2001年、振付家の伊藤郁女とともにダンスカンパニー1241を結成し、制作・映像を担当。舞台『XEROX』がニューヨーク市立アンソロジー・フィルム・アーカイヴス劇場ディレクターのジョナス・メカスに認められる(公演が予定されるも、9.11同時多発テロの影響により中止)。大学卒業後、映画美学校初等科に入学。同校の卒業制作監督に選出され、監督・脚本を務めた『月のある場所』がユーロスペースにて公開される。初等科修了後、商業映画の世界に入り、黒沢清氏、篠崎誠氏、青山真治氏、熊切和嘉氏など、多数の監督のもとで助監督を、塩田明彦監督『カナリア』ではメイキングディレクターを務めた。一方で演劇をめぐるドキュメンタリー映画制作や、全国各地の小学生からお年寄りまで、あらゆる年代の人たちとの映画作りを試みるなど幅広く活動し、札幌でのワークショップで制作した短編『カモメ』は、第1回小樽ショートフィルムセッション2009最優秀賞を受賞した。『河の恋人』(監督・脚本)が第7回TAMA NEW WAVEに正式出品され、池袋シネマ・ロサの支持を受け、今作の制作が決まった。他に、今作に出演もしている歌人の枡野浩一氏の短歌集『歌 ロングロングショートソングロング』(雷鳥社)で写真家としてもデビュー。


音楽 柳下 美恵(やなした みえ)
サイレント映画ピアニスト。武蔵野音楽大学器楽科(ピアノ専攻)卒業。1995年、朝日新聞社主催の映画生誕100年記念上映会でデビュー。 以来、国内外の映画祭などで公演。紀伊國屋書店クリティカル・エディション・シリーズ『裁かるるジャンヌ』『魔女』の音楽を担当。2006年度日本映画ペンクラブ奨励賞受賞。NPO法人映画保存協会正会員。「ロスト・フィルム・プロジェクト」「フィルム救済プロジェクト」「活動倶楽部」に参加。


撮影 飯岡 幸子(いいおか ゆきこ)
1976年、福岡生まれ。筑波大学卒業後、映画美学校ドキュメンタリーコースに入学。佐藤真氏、是枝裕和氏、諏訪敦彦氏に師事。映画美学校在籍中に撮影・監督したドキュメンタリー『オイディプス王/ク・ナウカ』が第6回アートドキュメンタリー映画祭で上映される。同じく撮影・監督した『ヒノサト』は山形国際ドキュメンタリー映画祭2003に参加。ペドロ・コスタ監督『何も変えてはならない』の撮影に参加するなど、ドキュメンタリー、フィクションを問わず活動している。東京芸術大学大学院映像研究科修了。


音響 黄 永昌(こう よんちゃん)
1976年、東京生まれ。在日韓国人三世。大学卒業後、監督を志し、映画美学校初等科に入学。修了製作時に録音を担当。その後、自主制作映画で録音をするようになり、2004年からプロの現場にも助手として参加するようになる。二年越しの撮影で完成した瀬々敬久監督『ヘヴンズ・ストーリー』で技師を務める。その他、主な作品に松村浩行監督『TOCHKA』、筒井武文監督『孤独な惑星』(整音)、横浜聡子監督『真夜中からとびうつれ』などがある。


編集/助監督 大川 景子(おおかわ けいこ)
1978年、石川生まれ。多摩美術大学映像演劇学科卒業。東京芸術大学大学院映像研究科編集領域卒業。諏訪敦彦監督『ユキとニナ』に編集アシスタントとして参加。その後、諏訪敦彦監督短編『黒髪』、筒井武文監督『バッハの肖像 – ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2009より』などの編集を務める。


制作 高橋 幸(たかはし さち)
1979年、静岡生まれ。映画美学校ドキュメンタリーコース高等科修了。筒井武文氏、是枝裕和氏に師事。映画美学校在学中、フィクションコースとも交流を持ち、主に制作スタッフとして瀬田なつき監督作品などに参加。映画館勤務、映画製作会社勤務を経て、本作品に参加。現在は、2011年12月公開、筒井武文監督『孤独な惑星』の宣伝に携わる。

金子 岳憲(かねこ たけのり)
1977年、神奈川生まれ。2000年よりニナガワカンパニーダッシュに所属し、舞台『テンペスト』、『四谷怪談』、『身毒丸』などに出演。小劇場界で人気を集める劇団ハイバイの中心メンバーとして2011年まで活動。過去出演映画に『パッチギ! LOVE&PEACE』、外部舞台出演にスロウライダー『手オノをもってあつまれ!』、サンプル『伝記』、城山羊の会『微笑の壁』などがある。現在はフリーの俳優として、岩松了の作・演出による舞台『アイドル、かくの如し』、FUKAIPRODUCE羽衣公演『耳のトンネル』、五反田団公演『宮本武蔵』などに出演。今作品が映画初主演となる。


石坂 友里(いしざか ゆり)
1988年、東京生まれ。2001年の中学在学時からモデルとしての活動を始める。出演映画に『森崎書店の日々』、出演PVにサンボマスター「ラブソング」、キマグレン「天国の郵便ポスト」、スピッツ「つぐみ」などがある。


枡野 浩一(ますの こういち)
1968年東京生まれ。歌人。97年に『てのりくじら』(実業之日本社)で歌人デビュー。簡単な言葉で読み手を感嘆させる作風は、糸井重里氏から「かんたん短歌」と命名される。短歌のみならず、詩、歌詞、小説、コラムなど幅広く執筆。松尾スズキ監督『恋の門』、山下澄人監督『ON THE ROCK』、犬童一心監督『グーグーだって猫である』などに出演したのち、五反田団の舞台『生きてるものか』(東京芸術劇場)にオーディションを経て出演。加藤あいと共演したCMなど、テレビ出演でも知られる。詩集『くじけな』(文藝春秋)、選集『ドラえもん短歌』(小学館文庫)など編著書多数。近刊は、13年ぶりのオリジナル短歌集となる『歌 ロングロングショートソングロング』(雷鳥社)。